酪農
海が見える小高い丘ぜんぶが牧場。
のびのびした放牧が生む美味しさ
「常呂町農協共立川東育成牧場」があるのは常呂町を見渡せる小高い丘の上。春から秋にかけて町内外の酪農家から約200頭の乳牛を預かり、JAが飼養管理と計画的な繁殖管理を行うことで、繁忙期にかかる酪農家の負担が軽減するよう支援をしています。牛たちは、海からのミネラルをふんだんに含んだ牧草を食べ、広大な放牧地でのびのびと過ごし、秋にはひと回り大きくなって各酪農家へ帰ります。常呂町は、オホーツク管内でも指折りの良質乳生産地です。JA牧場は、酪農家の営農を助け、健康な牛を育て良質な生乳生産を支える一端を担っています。牧場内には「いっぽんの木」と呼ばれるイタヤカエデの木があります。周辺には視界を遮るものはなく、オホーツク海と遠方にサロマ湖のフォルムを臨む高台にあるこの木のある風景は、数多くの雑誌などにも取り上げられるほどの素晴らしい景色として有名です。
製品紹介
食卓に笑顔を運ぶ美味しさ
北海道産のフレッシュな生乳をふんだんに使い、なめらかで風味のあるバターができました。バターのコクで素材本来の美味しさを引き立てます。
(株)ふぁー夢ところ
2022年4月よりスタートしたJA出資型法人
高齢化や後継者不足による放棄地を作らないよう、受け手が不在の農地を集約して飼料畑として活用し、酪農家の優良農地を畑作農家に利用してもらう耕畜連携の基盤づくりをJAの主導でスタート。後継者不在の牧場を経営継承し、2022年4月にJA出資型法人「(株)ふぁー夢ところ」を立ち上げました。乳牛80頭(うち経産牛52頭)をフリーストールとつなぎ牛舎で飼養しながら、35haの耕作地で牧草とデントコーンを栽培しています。JAところ管内の組合員戸数は137戸で、うち酪農家は9戸です。今後も地域の酪農業を維持・拡大し、持続可能な地域農業の実現のためのシステム構築を担うモデル的な牧場です。将来的には、家畜飼料の配合調整を行うTMRセンターやコントラクター事業、酪農研修生の受入れなども手掛ける計画で、将来の酪農振興に貢献することを計画しています。
扱う生乳は年間約30万トン!
常呂町の隣町である佐呂間町には、年間約30万トンの生乳から乳製品を製造する、日本有数の規模を誇る森永乳業の工場があります。この乳処理工場では、上で紹介した「北海道バター」のほか、脱脂粉乳なども作られています。全国13箇所に直営工場を構える森永乳業。中でも北海道にある工場の規模の大きさは、北海道の生乳生産量の多さを物語っています。農水省の統計によると、北海道の生乳生産量シェアは52.6%であり、多くの生乳を活用するため加工品の製造も盛んです。みなさんのご自宅のバターも北海道産の生乳が使われているかもしれませんね。