じゃがいも

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子どもたちに大人気!ポテトチップスのじゃがいもは常呂町生まれかも

畑作三品、じゃがいも・小麦・てんさい(ビート)の作付はところ町の約8割をしめておりところ町を代表する作物。ところ町では、種植えの時期をずらし、様々な品種を栽培することで長い期間出荷することが可能な体制を作り上げました。安定した出荷を続けられるよう、播きつけ前には土壌サンプルを分析し適正な施肥を実施しています。また、農業改良普及センター(専門技術者が農業技術・経営に関する指導を行う北海道の機関)の指導のもと生育を細やかに観察し病害虫の発生を抑えるよう気を配っています。おいしく育ったじゃがいもの多くはカルビーポテト株式会社に出荷され、ポテトチップスの原料となっています。

じゃがいも栽培スケジュール

生産者の声

生産者の声(内藤 靖彦さん(右))
内藤 靖彦さん(右)

一つ一つの仕事を丁寧に

妻の初美と両親の4人で農業を営み、今年で就農22年目になります。現在は常呂町加工馬鈴薯生産組合の組合長として、生産組織を牽引する立場になりました。
これまでどんな工程の作業も、常に一つ一つ丁寧に行うことを心掛けてきました。準備から片付けに至るまで、日常の仕事もすべてしっかりこなすようにしています。仕事が適当だと作物も適当に育ってしまうんです。行き届いた栽培管理が品質の良い作物を育てると考えています。

さらなる高みを目指して

栽培技術の更なる向上のため、畑の一部では試験栽培も行っています。この試験ではより高品質な作物を生み出す栽培方法の確立と、省力化のメリットが期待されています。この結果を生産組合で共有し、より良い作物を作っていきたいです。生産組織の代表として、地域の仲間と共に発展していくために何事にも積極的に取り組んでいきたいと思っています。
常呂町産のじゃがいもは、オホーツク地方の冷涼な気候と寒暖差から生み出されたでんぷん質と、海からのミネラルが豊富で高品質。遠い工場へ運ばれ、ポテトチップスに加工され販売されています。生で食されることは少ないためスーパーに直接作物が並ぶことはないですが、全国に商品が流通するのでたくさんの人の元に自分の作ったじゃがいもが届いていると思うと励みになりますね。全国の消費者に「おいしい」と言ってもらえる作物づくりに日々取り組んでいきたいです。

これまでの【生産者の声】はこちら

常呂町加工馬鈴薯生産組合松本一紘さん

じゃがいも作りの未来を守るため、先輩たちに学ぶ日々

私は元々、北海道内のホテルでフレンチをメインとした調理師をしていました。ところ町でじゃがいも作りをしていたのは妻の実家。食に携わるという共通点と一次産業への関心を持っていたので農業の道に進む決断をしました。経営者である義父のもとで、組合の勉強をさせてもらって5年目です。料理は失敗しても材料さえあれば作り直しができますが、農作物は失敗したら1年間が無駄になってしまう可能性もある。責任が重く、奥が深い仕事だと実感しています。
組合全体の会合はもちろん、懇意にしてもらっている先輩農家さんの集まりに同席した際にもどんな取り組みが成功し、何が失敗したかなど、たくさんの話を聞かせてもらっています。農業の道に進んで日が浅い自分は経験の少なさを補って行く必要がありますからね。組合に携わる者の一人として、ところ町のじゃがいもを今以上に良い物にし、収穫量の底上げを果たすために早く貢献したいと思っています。
他の地域や作物でも同じことが叫ばれていますが、ところ町のじゃがいも農家にも高齢化の波はやってきます。例えば、離農する農家さんの畑を合併するなどして一戸あたりの作付面積が増える可能性は高い。変化する環境に対応するために組合が一丸となるのはもちろん、若手がその中心になるという気持ちで臨まないといけません。ところ町の大事な産業であるじゃがいもの未来は自分たちが守ります!

輝く女性たち自分の時間は自分で作る、おしゃれも楽しむ

内藤 初美さん 写真
内藤 初美さん

夫が就農前に勤務していた会社で知り合い結婚。その後、共に常呂町へ移住し就農して現在に至ります。農業には、普段は見慣れないものに出会える魅力があるんです。あるとき、畑の中に小さな野ウサギがいたんです。手を広げると乗ってきて…すぐに放しましたが、わくわくする体験でした。畑にはいろんな動物の足跡があるんですよ。作業の合間に空を見上げて、足元を見て、日々の些細な出来事を大切にしています。
また、自分の時間も大切にしていて、今日は始めたばかりのフラダンス教室に行ってきました!農業は日常の作業時間が長いと思われがちですが、自分の時間は自分で作れるのが魅力。美容院やネイル、習い事に行く日は、いつもより早く仕事をはじめたりして日中の自由時間を作っています。農閑期に旅行するために毎月貯金したり、目標があるから毎日頑張れますね。
冬期間の最大の楽しみは、なんといってもカーリング。年齢が近く気心の知れた農家女性と共通の話題にちなんでつけたチーム名「zero」を結成して試合に臨んでいます。また、数年前にJAところの研修事業「夢さがし塾」で四国の農村を訪れたときには、人と人とのつながりを実感しました。その経験を通じて、たくさんの地域を旅して色々なことを体験し常呂町での暮らしに還元したいという思いが強くなっているのでコロナ禍が収束し、出かけられるようになったらもう一度四国に行ってみたいですね。でもまずは家族でハワイに行きたいな。

JAところでは「女性農業者の活躍」を積極的にサポートしています