常呂町玉葱振興会青年部の羽石遼祐部長が、一般消費者の方々へ向けて常呂町産「北見玉ねぎ」について紹介するシリーズ企画を全3回の予定で掲載しています。(第1回はこちら)
第2回は、生産農家が玉ねぎを収穫してから玉葱選果場へ出荷するまでの作業過程についてご紹介します。
収穫後のタッピング機上選別とは?
根を切って畑の上で乾燥させてから収穫するので、収穫する玉ねぎには枯れた茎葉がついたままなんです。その余分な茎葉を処理するのが「タッピング」と呼ばれる作業で、「定置タッパー」という機械にかけて茎葉を切り落とす作業を行っています。同時に、機械が落としきれなった茎葉は手作業でカットしています。トラクターやフォークリフトを使って玉ねぎを入れたスチールコンテナを移動させるので、収穫後も複数人の手が必要になります。たいてい定置タッパーも共同所有ですし、同じ地域の仲間や家族と協力して作業することが多いですね。前回も紹介しましたが、7月から9月にかけて繁忙期となり、毎日作業が目白押しです!天候にも左右されますから、臨機応変にかつ効率的に作業を進めていかなければいけません。
玉ねぎの収穫からタッピングまでの具体的な作業の様子はぜひ動画を見てください!
玉葱茎葉処理施設を建設中です!
JAところでは、現在「玉葱茎葉処理施設」を建設中で令和7年産から操業開始を予定しています。私たち生産者が収穫繁忙期の労力負担軽減のため長年要望していた施設で、「タッピング作業」を施設で集約して行うことができます。作業効率が上がるので、物価高による生産コストを抑え、全国の需要時期に合わせた安定的な出荷体制ができることを期待しています。このような生産支援をうけられることで、私たちも安心して栽培することができ、常呂町の作付面積を維持し、結果として地域を存続させることにつながるんです。この施設は先人たちから受け継いできた豊かな農地を次の世代へと引き継ぐための生産基盤の一つと言えます。
また、集約化によって環境負荷を減らすことにもつながるので、持続可能な循環農業に与する取り組みでもあると考えています。
茎葉処理施設建設の様子は随時掲載中!パート3はこちらから
玉葱選果場の様子をチェック
令和6年の常呂町産北見玉ねぎは、7月下旬に各農家で収穫を行い、8月3日(土)から玉葱選果場で規格別選別と全国へ向けた出荷が始まっています。今年の玉ねぎは球の大きさが適度で色つやが良く高品質。①でもご紹介したように、この時期に出荷する玉ねぎは瑞々しくて辛味が少ないのが魅力です。お店で見かけたときは、ぜひ手に取っていただけたら嬉しいです!
第3回は「玉ねぎ農家が家で食べている」おすすめ玉ねぎ料理をご紹介します。